「高いところに登って、なんか気持ちがスーッとした。
いい気持ち!私、高い所、こんなに好きだったんだ。」
愛知芸術劇場の上は回廊になっていて、オアシスの全貌が
見渡せる。
彼女は最近、とてもショッキングな事があって、魂が抜けていた。
今は私にもどうにも手助けできない。
どんな言葉も届かない。
どんな悲しいことにも、いつかは向き合わなくてはならない。
それは彼女もよくわかっている。
それでも生きて、生活していかなけばならない。
「1日、1日、毎日今日1日」と思って、仕事をフルにして
あえて肉体を疲れさせるために、趣味のバレーボールは週4。
現実に向き合いたくない、考えたくないのだ。
いつか糸が切れるときが来るだろう。
その時はとことん付き合うから。
涙が枯れるまで泣くといい。
グダグダになるまで飲んで、泣いて、叫んで
自分の心にケリを付ける、辛い過程だけど、私も手伝う。
大丈夫だよ。
1人で全部やろうとしないで、いっしょにやるからね。
本当に辛いのは本人で、苦しんでいるのをじっと見守ることしか出来ないことがある。
受験シーズン、合格か不合格で自分を審判される。
親や周囲は、じぶんが不安だから、つい余計な心配を言葉にしてしまう。
本当に辛いのは本人。
「インキュベーション」は孵化と言う意味。
今から生まれようとしている、柾にインキュベーションの時、余計な叱咤激励、誘導は死に繋がる。
じっと見守る、自分で苦労して殻を破ってくるまでじっと見守る。
簡単なようで、こんな難しいことはない。
子育て、人助け、手を貸せばいいかと言うとそうではない。
過保護が、その子、その人の成長するチャンスを奪っているかもしれない。
助けてほしいタイミングですぐ手を差し伸べられるよう、じっと見守る。
私もずいぶん余計な事してきかもしれないなあ~と思う。
小さな親切、おおきなお世話。
肝に銘じる。
こんな事を考えながら、今年もフォークのコンサートに行ってきた。
音楽はやっぱりいいなあ。
高い所に登る、コンサートに行く、何でもいい。
何とかして、悩みの濃度を薄めましょう。
いっしょに ゆっくり poco a poco
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