もらい泣き

ゴールデンウイークも終わり「いざ出陣!」という方もいますね。

 

先日、駅の改札でちょうど私と並んで自動改札機を通った若い可愛い女性がいました。Aさんとしましょう。

 

どうやらAさんはお祖母さんと二人でお出かけかな?と一瞬思いましたが、改札機を通ったのはAさんだけでした。

 

お祖母さんは、一緒に改札機を通ると勘違いするくらいピタッとAさんに寄り添っていたので、私は「あれ?一人?」と思い、思わず二人の方を見ました。

 

お祖母さんは今にも改札を通りそうに前のめりにAさんの背中を追って、Aさんは何事もないようなクールな感じで改札を通って、ほんの一瞬1秒か2秒の会話です。

 

お祖母さん:「気いつけていくだよ!気いつけていくだよ!頑張れな、またおいで、、」

 

Aさん:「うん、わかった。ありがとね~、、、」

 

お祖母さんは、いっぱい荷物を持ったAさんの腕や背中を名残惜しいようにさすってた。

 

そしてAさんは私と同時に改札を通り、ホームに向かう。

 

振り向くと、お祖母さんは駅に急ぐ人の波間にぽつんと、まだ見送っている。

 

でもAさんは颯爽と歩いていく。振り返らない。

 

ホームに向かう階段、ここを曲がるともうお祖母さんの姿は見えなくなる。

 

その時、Aさんが振り向いた。

 

初めての帰省なのか、大きなバックに大きな紙袋、両手はいっぱいだ。

 

重たい荷物を片方に全部持ち替え、お祖母さんに優しく手を振った。

 

Aさんは泣いてた。

 

そして、私も胸がいっぱいになって涙が込み上げてきた。

ホームへの階段が涙で滲んで見えない。いつもは駆け下りる階段を、ゆっくり降りた。

 

どこの誰だか知らないけど、「私も応援する!また充電しに帰っておいで!」って心の中で言った。

 

旅立つ人は、後ろ髪を引くその手を振り払ってでも行く!未来に向かって。

 

送り出す人は、その子が「オギャー」と生まれた時、初めて歩いた日、お宮参り、

保育園、小学校、中学校、高校、、、みんな知ってるから寂しい。心配だ。

それでも背中を押してやる。未来へ、希望へ、可能性へ。

 

分かるなあ、、、私もぐじゅぐじゅに泣いたなあ、、、

 

でも今は、いつでも充電できる基地を守ってるって感じ。

 

くたびれたらいつでも帰っておいで!ってお祖母さんも思ってたかなあ、、、

 

 

 

いっしょに ゆっくり poco a poco